四十肩・五十肩
四十肩・五十肩の誤解
四十肩はとても痛く、腕を上げるのが困難なほどです。
しかし、だからといって動かさないでいると
関節が固まって動かなくなってしまいます。
だから「多少痛くても我慢して動かしましょう」
ということを言われたり、実際に指導されたりします。
しかし、これは間違いです。
ここでは、四十肩の病態を解き明かし
それに基づいたリスクの少ないリハビリ法を紹介していきます。
四十肩はなぜ痛いのか?
四十肩はなぜ痛いのか?
四十肩は肩の筋肉の損傷です
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簡単にいえば、肉離れに近い感じです。
肉離れを経験したことがある人ならわかるのですが
傷めた筋肉に負荷をかけると激痛です。
よく診られる下腿や大腿の肉離れであれば
慣れれば傷めた筋肉にかかる負荷を最小限に抑えて
歩くことも可能なのですが
肩の場合は、基本的にはどう動かしても負荷がかかります。
そのため、ちょっとでも動かすと激痛に襲われるのです。
ちなみに、損傷初期(7~10日)は炎症期ですので
その程度によっては、安静にしていても痛むことがあります。
四十肩はなぜ動かせなくなるのか?
四十肩はなぜ動かせなくなるのか?
肩を動かせない期間が長いからです
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先ほど説明したように、四十肩はもの凄く痛いので
その痛みで肩を動かすことができません。
そのため、痛みが軽くなるまでの間
場合によっては数ヵ月、肩を動かしません。
人の関節は動かしていないと、筋肉や関節包が硬くなり
そのせいで関節が固まってしまい、動かせなくなります。
つまり、痛みを避けて動かさないでいるから動かなくなるのです。
あれ?
痛いから動かさない ⇨ 動かさないから固まる
ということは、やっぱり無理してでも動かした方がいい?
いえいえ、そんなわけありません。
無理して動かさない方がいい理由
無理して動かさない方がいい理由
肩の肉離れだからです
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ここで、肉離れがどんな状態なのか復習しておきましょう。
簡単にいうと
筋肉が引っ張られて部分的に引きちぎられた状態です。
痛そうですね。
こんな状態の筋肉を引っ張たり、収縮させたら
痛いどころか余計に損傷が酷くなると思いませんか?
そうなんです。肩は足と違って
どう動かしても傷めた筋肉に負荷がかかってしまいます。
そのため、無理に動かしても損傷を悪化させるだけなんです。
… ある角度を除いては。。
ローリスクリハビリ法
そこで紹介したいのが
ローリスクリハビリ法
そこで紹介したいのが
当院がおすすめしている四十肩のローリスクリハビリ法です。
ローリスクなので、絶対安全というわけではありませんが
それでも、他のリハビリよりは格段に安全で効果的です。
やり方
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1.手の平を上に向けます
2.そのまま腕を前から挙げていきます
3.動かせる限界まで挙げたら、手の平を下向きに返します
4.手を下ろします
5.1~4を数回繰り返します
ポイント
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◦ 痛みを感じない範囲で行って下さい
◦ 目線で手を追うように行って下さい
◦ 3で手の平を返す時、痛かったら返さなくても大丈夫です
この方法が効果的な理由
この方法が効果的な理由
傷めた筋肉に負担がかかりにくい角度で動かせる
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これに尽きます。
なぜなら
傷めた筋肉に負担がかかりにくい … ということは
傷めた筋肉の悪化を防げる・損傷部の回復の邪魔をしないで済む
ということになり
関節を動かすことができる … ということは
関節が硬くなるのを防ぐことができる
ということになります。
つまり、治るのが早くなるということですね。
気をつけてほしい事
気をつけてほしい事
痛い時は無理をしない
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再三にわたって伝えさせていただきますが
四十肩は肩の肉離れのようなものです。
そして『痛み』は、損傷部に負担がかかっているサインです。
損傷部に負担がかかると
それを悪化させたり、回復の邪魔をしてしまうので
痛むかどうかを運動範囲の基準にしてみて下さい。
四十肩の経過を理解する
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一般的に、四十肩は発症してから治るまで
数ヵ月~2年ほどかかると言われています。
ということは、早くても数ヵ月はかかると考えておいてください。
それを前提にして話を進めます。
7~10日:炎症期…基本は安静第一です
10~20日:回復準備期…体が肩を治すための材料を集めています
20~50日:第一回復期…ゆっくりと治り始めます
50日~:第二回復期…回復が加速していきます
ザックリとこんな感じになります。
再受傷やリハビリ不足で治癒までの期間が延びていきます。
完璧は求めない
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全てにおいてそうですが、完璧は求めないで下さい。
このリハビリ法を取り入れたからといって
翌日には良くなるというものではありません。
また、真上まで挙げられないと意味がないわけでもありません。
0よりは1、1よりは5
最初は水平くらいまでしか上げられなくてもいいんです。
それを地道に繰り返し、積み重ねることで
少しずつ硬さが和らぎ、動かせるようになります。
今日よりも明日、明日よりも10日後に少しでも良くなっているよう
今できる範囲のことを無理なく行って下さいね。
きっと大丈夫ですよ。
最後に
最後に
当院では、このように根本の原因に沿った
アドバイスをさせていただいています。
また、当院の特徴でもある肺(呼吸)を
意識した治療やケアを加えていけば
肩の動きを助ける肩甲骨を活用することができるようになります。
もし、あなたがからだの不調でお悩みでしたら
1人で悩まず、一度お気軽にご相談くださいね。
電話 : 090-6318-8143
メール : seitaitaimu@gmail.com
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