運動技術:腰をまわす【神楽坂整体たいむ】
スポーツではしばしば「腰をまわす」という言葉が出てきます。
テレビで解説の人が言っていたり、チームの監督やコーチからの指導で言われたり。
競技によってはあまり言われないものもあると思いますが、一度くらいは耳にしたことがあるフレーズだと思います。
そして、この「腰をまわす」動作。
感覚が良い人なら特に意識しなくてもサラリとできてしまうのですが、できない人にはなかなかできません。
本人は一生懸命やっているのですが、できる人から「なんでできないの?」と言われたりします。なんだか「こっちが聞きたいよ」と、そんな心の声が聞こえてきそうですね。
そこで、ここでは①なぜ腰が回せないのか②どうやったら腰が回せるのか…の2点について簡単に解説していこうと思います。
腰をまわすとは【神楽坂整体たいむ】
まず、そもそも「腰をまわす」とはどういう動作なのか見ていきましょう。
実際のスポーツでは、野球のバッティングやボクシングのストレートなどのように、体を捻る動作を行う際に、よく「腰をまわす」という表現が使われます。
このことから、ざっくり「体をねじるんだな」というイメージはできると思います。
大事なのでもう一度書きます。
「体をねじる」ような動作のことを「腰をまわす」と表現しています。
さて、ここから少し難しくなります。
この動作をもう少し細かく見ると「自分の重心軸を回転軸として、下半身に対して上半身が回転する動き」この動きのことを「腰をまわす」と言ってます。
「?」が並んでいる人もいるかもしれませんが、今はそれで構いません。
ここで大事なのはこの部分です。
「下半身に対して上半身が」
そのことを頭において、続きを読み進めてください。
腰の位置【神楽坂整体たいむ】
あなたは【腰】と言われたら体のドコからドコまでが【腰】だと思いますか?
おそらく、多くの人が「脇腹の後ろ辺りで、高さにして10~15㎝くらいの幅」という認識ではないでしょうか?
その認識、大正解です。
腰はその名の通り「腰椎がある範囲」となります。
それよりも上の部分なら背中、下の部分なら臀部ですね。
そのため「腰をまわす」動作は、この部分が回って見える動作ということになります。
しかし、腰椎の構造を見ると衝撃の事実がわかります。
腰椎はそもそも回らない【神楽坂整体たいむ】東京
腰椎の構造をよく見てみましょう。前側に椎体と呼ばれるブロックがあり、その上下にはそれぞれ上下の腰椎と繋がっている「椎間板」があります。椎間板はクッションの役割を果たしています。椎体の後方には椎弓と呼ばれる輪っかがあり、この輪っかの中を脊髄などの神経が通っています。そして、椎弓から上下に飛び出している突起が関節突起と呼ばれる突起です。
その名の通り、上下の腰椎関節突起とピッタリ合わさって平面関節を作ります。この関節は椎間関節と呼ばれているのですが、この向きに注目してみてください。右の画像では縦で前後に並んでいますよね?では、体を捻じると、この関節はどうなるでしょう?引っかかってしまいませんか?そうなんです。実は腰椎はこの椎間関節の構造上、捻じることができないようになっているんです。つまり、腰はそもそも回らないのです。
あなたが腰をまわせない理由【神楽坂整体たいむ】
構造上、腰椎を捻じることができないのはわかったと思います。
ですが、実際に腰をまわしている人がいるのも事実です。
では、なぜあなたは腰をまわすことができないのでしょう?
それは、あなたが「真面目」だからです。
どういうことかというと、あなたは「腰をまわせ!」と言われたことで、一生懸命にまわらないはずの腰をまわそうと頑張っていませんでしたか?
監督やコーチからの指導に対して「素直」に「真面目」に「言われた通りのことをしよう」と。
構造上、まわるはずのない腰(腰椎)を一生懸命に捻じって頑張っていませんでしたか?
これを「真面目だ」と言わずして何といえばいいのでしょうか。
安心してください。
腰をまわせないのはあなたのせいではありません。
できる人はなぜ腰をまわせるのか【神楽坂整体たいむ】
では、なぜ腰をまわせる人は簡単そうにまわしているのでしょうか?
それは簡単です。
腰ではない、まわりやすい他の関節を使っているからです。
真「腰をまわす」とは【神楽坂整体たいむ】
腰をまわす動作とは「自分の重心軸を回転軸として、下半身に対して上半身が回転する動き」のことをいいます。
これは前に書きましたね。
そして、注目するのは「下半身に対して上半身が」の部分だということも。
ここで1つ上半身と下半身の境目について考えていこうと思います。
一般的にはおヘソを境目にして上が上半身、下が下半身というイメージだと思います。
ですが、この「腰をまわす」という動作では「股関節」が境目になります。
ここをしっかりと覚えておきましょう。
突然ですが、ここで実際に体を動かして実験してみたいと思います。
まず①おヘソを境目にして、下半身は前を向いたまま上半身だけ捻じる
次に②股関節を境目にして、下半身は前を向いたまま上半身だけ捻じる
いかがでしょうか?
実際にやってみると、②股関節を境目にした方がスムーズに捻じれたと思います。
これこそが「腰をまわす」と言われている動きの真実です。
実際にまわしているのは腰ではなく、股関節だったんです。
それを、運動ができる人は「なんとなく動きやすいところを動かす」からサラリとできてしまい、なかなかできなかった人は真面目に頭で考えて「構造上捻じれないはずの腰を一生懸命に捻じろうとしていた」ということです。
まとめと提言【神楽坂整体たいむ】
いかがだったでしょうか?
「腰をまわす」が実際には腰ではなく、股関節の運動だったという落ちです。
ただ、だからといって監督やコーチから「股関節をまわせ!」と言われたら別の動きをしてしまいそうですよね。
そこで、当院【神楽坂整体たいむ】からの提案です。
もしあなたが、今後誰かに「腰をまわす」というアドバイスをするときはこう伝えるようにしてみてください。
「骨盤をまわせ!」
これなら「股関節に乗っかった骨盤の向きを変えるんだ」というのが、感覚的にも伝わりやすいと思います。
その際、後ろから左右の骨盤をそっと支えてあげて、まわすタイミングに合わせてそっと補助を入れてあげると良いと思います。
これで、世に迷える「腰をまわせない人」が一人でも減ることを祈っています。
運動技術について【神楽坂整体たいむ】
このページで紹介した「腰をまわす」動作ですが、このように解説されると頭で理解しやすくなると思います。
このように、スポーツにはいわゆる「運動神経が良い」と言われている人たちが自然とできていることでも、実際にはどうやっているのかよくわからない動きというものがあります。
それを誰にでもわかるように、わかった上でできるようにしているのが、当院【神楽坂整体たいむ】が提案している運動技術です。
もし興味がでてきたら、他の具体例についても見てみて下さい。
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また、当院では【パフォーマンスアップ整体】で、実際に直接指導することも行っています。
HPに掲載しているものだけが運動技術の全てではありません。
あなたのお悩みを解決するための運動技術があるかもしれませんので、実際に直接相談したいという方はぜひ【パフォーマンスアップ整体】をご検討ください。